【結論】「新NISA」を軸にしつつ、出口の「現金」を確保するのが正解です
結論からお伝えすると、これからの教育資金作りは**「新NISAでの運用」をメインにしつつ、高校卒業時に必要な分だけを「現金(または学資保険)」で確実に用意する**というハイブリッド型が最も効率的です。
かつて銀行窓口にいた私が見てきた中でも、「学資保険だけで安心していたら、大学の入学金には全然足りなかった」というケースは少なくありません。今の物価高に対応するには、預金や保険だけでは不十分な時代になっています。
なぜ「貯金・学資保険」だけでは不安なのか?
多くの人が「教育費=学資保険」と考える理由は、**「強制的に貯められる安心感」**があるからです。しかし、元銀行員として冷静に数字を見ると、以下のリスクが無視できません。
- インフレ(物価高)に弱い: 18年後に受け取る100万円が、今と同じ価値である保証はありません。
- 低利回り: 今の学資保険の多くは、支払った額に対して数%しか増えません。
- 途中解約のペナルティ: 急にお金が必要になって解約すると、元本割れするリスクがあります。
一方、新NISA(投資信託)は、10年〜15年という長期で運用すれば、**「複利(ふくり)」**の力でお金を効率よく増やせる可能性があります。
用語解説:複利とは?
運用で得た利益をさらに運用に回すことで、雪だるま式にお金が増えていく仕組みのことです。時間が長ければ長いほど、その効果は大きくなります。
徹底比較:新NISA vs 学資保険
どちらが優れているかではなく、**「特徴の違い」**を理解して使い分けることが大切です。
| 比較項目 | 新NISA(投資信託) | 学資保険 |
| 増える可能性 | 高い(年利3〜5%も狙える) | 低い(元本+α程度) |
| 柔軟性 | いつでも売却・引き出し可能 | 満期まで引き出しにくい |
| 万が一の保障 | なし(別途生命保険が必要) | あり(親に万一の際、以降の保険料免除) |
| リスク | 元本割れの可能性がある | 基本的には元本保証(解約時除く) |
教育資金を準備する際の「3つの判断基準」
地方で共働きをしながら子育てをする世帯が、具体的にどう選べばいいかの基準をまとめました。
1. お子さんが「10歳未満」なら新NISAを優先
大学入学まで10年以上の期間があるなら、新NISAの「つみたて投資枠」で世界中の株に分散投資をするのが効率的です。運用期間が長いほど、一時的な暴落のリスクを抑えやすくなるからです。
2. 「親の保障」が不安なら学資保険を検討
「自分(親)に万が一のことがあった時に、子供の学費だけは確実に残したい」という思いが強い場合は、保障機能がついた学資保険が選択肢に入ります。ただし、利回りは期待できないため、「掛け捨て保険+NISA」の組み合わせの方が安上がりになるケースも多いです。
3. 「現金:運用」の比率は「3:7」が目安
すべてを投資に回すのは危険です。入学金など「絶対に動かせないお金」は銀行預金や学資保険で、授業料などの「後からかかるお金」はNISAで運用するのが、プロから見てもバランスが良い配分です。
注意点:新NISAで教育費を作る際の「落とし穴」
新NISAを利用する際に、絶対にやってはいけないのが**「大学入学の直前に暴落が来たからといって、慌てて売ること」**です。
これを防ぐためには、お子さんが高校生になったあたりから、少しずつ利益が出ている分を「現金(銀行預金)」に移していく戦略が必要です。出口戦略(いつ現金化するか)まで考えてこそ、真の教育資金作りと言えます。
まとめ:大切なのは「早く始めること」
教育資金作りで最大の武器になるのは、お金ではなく**「時間」**です。
「学資保険に入るべきか、NISAを始めるべきか」と悩んでいる間にも、複利の恩恵を受けられる時間は減っていきます。
今の時代、一つの方法に絞る必要はありません。まずは「家計に無理のない範囲」から、新NISAと預金を組み合わせてスタートさせることが、将来の自分とお子さんの選択肢を広げる第一歩になります。


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